刀の値段をつり上げる金貸し

交換会の過熱化とは、ある業者が高価な刀を思惑買いする。実際には高い値段の刀がたやすく売れない。それでも3ヵ月以内に支払いを済ませなければならない。別の会に出て、又高い刀を買う。そして2本を質屋なり金融業者に預けて金を借りて双方の1回分を支払う。さらに刀を借り、これも入質して金に換える。このような繰り返しはいわば自転車操業である。金貸しに利息を支払うために刀を買うような結果となる。金貸しの方でも刀という値上がり幅の大きな、そして、換金しやすい担保があるから、次々と貸す。業者は倒産を恐れ、会に出て、どんどん高い値で落札していく。したがって刀の値がそれにつられて上がっていく。最終的には会の基金もすべて食い、他の業者にも個人的に借金をしてあえなくつぶれるということになってしまう。

最近の交換会は不景気になってきたという。倒産が続いている為の警戒心もあるだろうが、全般に言えることは刀が高くなりすぎた。とても現金では買えない。客に売ろうととしてもたいていその客の持っている刀を下取りにとらなければならないから、あまりお金が入ってこない。このままでは刀剣界も行きづまる―と憂えている。

金融業者が暗躍し、さらに素人間の売買が刀剣社会の首を絞めていると言えよう。刀剣ブームの実体、それは刀の値段ばかりか、本当に刀の好きな人、安い刀でもいい、一振り持ちたい―という人々のかかわらないところで上がり続けていると言うことではないだろうか。

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